転職のきっかけを教えてください。
父親が病気になってしまい、私も含めて家族で面倒をみなければならなくなったのがきっかけです。当時、私は病棟の医長というポジションに加えて大学の講師もやっていましたので、多忙な毎日の仕事と、遠方に住む父親の看病を両立するのは難しかったのです。
そのため、医局を離れ実家のある県に戻り、開業医としてやっていこうと考えました。それまで属していた大学医局には事情を話し、無理を言って退局させてもらいました。退局から約1年後に開業する予定で準備を進めまして、その間は知り合いの耳鼻咽喉科医院に週2日ほど勤務させてもらっていたんですね。ところが、開業場所の土地探しに苦労し、開業予定がさらに半年ほど延びてしまったのです。その医院の仕事は当初の開業予定前月までの契約だったので、延びてしまった開業までの半年間について、新しい勤務先を急ぎ探す必要に迫られたというわけです。
民間医局を利用してみて、いかがでしたか。
民間医局に登録してメールで問い合わせをしたら、すぐに専任エージェントから連絡をいただき、トントン拍子に進みました。早速ご紹介いただいた総合病院と個人クリニックの求人は私の希望に沿う条件だったので、スムーズに決まりました。タイミングが良かったこともあるのでしょうが、開業までの期間限定の非常勤勤務という制約があるにも関わらず、すぐにこんなにいい病院が見つかるとは思っていなかったですね。
現在の職場はいかがでしょうか。
総合病院の上司の先生は、めったに巡り合うことのできない素晴らしい人格者で、民間医局さんを通じてこの先生に出会えたのは幸運だと思っています。病院全体としても、医療に対して積極的な取り組みを行っており、他科との連携もスムーズです。医療も比較的高い水準にある病院ですので、仕事はとてもやりやすいです。
一方、個人クリニックでは、一代で大きな成功を収められた院長先生のエネルギッシュさや細かい点へのこだわりなどを目の当たりにして、厳しいながらもとても勉強になっています。今回、非常勤で総合病院と個人クリニックというタイプの異なる医療施設で働くことによって、今までの私が触れることのなかった、多様な診療や考え方があることがわかって良かったと思っています。
そもそも、民間医局に登録されたきっかけは何ですか?
インターネットで「医師 転職」と検索した結果の中に「民間医局」がありました。ほかと比べて、ウェブサイトが一番見やすかったですね。また、非常勤の求人案件数は、関西では最も多いという印象を受けました。そこで民間医局に登録することにしました。
実は、並行してほかの紹介会社とも接触はしました。しかし、そこは1回会ったきり。その後の連絡もありませんでした。結局、対応が早く、まめに連絡をくれる民間医局の専任エージェントさんとの付き合いが残ったというわけです。
民間医局を利用して良かったと思う点を教えてください。
前述したように、閉じた医局の世界にいるだけではなかなか知り合えない先生・病院に、民間医局を通じて出会えたというのが大きいですね。医局の中の縦のつながりだけでなく、従来であれば出会わなかったような外の先生とのつながりが生まれる。そして、それぞれの先生や病院によって医療に対する考え方やアプローチが異なるということを知るのは、とても勉強になりました。これは、勤務条件面をすりあわせてもらえることのプラスアルファとなる、思わぬ収穫だったと言えますね。
また、専任エージェントさんは、単に新しい勤務先を紹介して終わりでなく、勤務開始後の問題点のフォローもしっかりやってくれるので大変助かっています。ドクターとエージェントというビジネスライクな関係以前に、「人対人の付き合い」という感覚を持てる点がいいと思います。
将来の夢を聞かせてください。
まずは開業を成功させることですね。そして、その地域で、耳鼻咽喉科のことであれば皆さまから安心して相談していただける存在になりたいと考えています。元々、医者になることを決めたのも、ずっと勉強が続けられる職業だからというのがあったので、今後も耳鼻咽喉科の医師としての知識・技能を高めるための勉強を続けていきたいと思います。