失敗しない!はじめての医師転職ガイド【保存版】

「転職活動は何から始めたらいい?」
そんな先生のために、
転職を成功に導く手順を解説します。

更新日:2022/07/06 公開日:2021/11/10

医師の生涯における転職回数の平均は、4~5回といわれています。
厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、医師の平均勤続年数は7.1年(平均年齢45.5歳)。全労働者の勤続年数11.9年に比較すると短く、流動的な職種であることを物語っています。

医師の確保は、医療機関の収益に直結します。圧倒的な売り手市場のため、医師が転職すること自体はそれほど難しくありません。
しかし、多忙な業務の合間に転職活動をするのは労力を要しますし、転職自体にためらいを感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで、これまで多数の医師転職を支援してきた民間医局のエージェントに、スムーズな転職活動の秘訣を聞きました。
はじめての転職でも迷わない、成功へ導く手順を解説します。

転職エージェントプロフィール写真

記事監修

民間医局 メディカル・プリンシプル社
首都圏FA・ディビジョン ディビジョンマネージャー
松尾 大祐
(まつお・だいすけ)

2013年、株式会社メディカル・プリンシプル社に中途入社。エージェントとして、主に首都圏で毎年100名以上の医師紹介・キャリアコンサルティングを担当。自治体・大学・市中病院における臨床研修医・専攻医の採用活動支援にも携わる。
2019年9月、首都圏FA・ディビジョン ディビジョンマネージャーに就任。首都圏の1都7県で医師のキャリアコンサルティングに従事している。

「医師の生涯価値向上をモットーとし、誠実で思いやりのある行動を心がけています」

医師が転職で失敗しないための5STEP

転職活動というと、「求人を探して応募し、面接を受ける」。そんなイメージをお持ちの方が多いと思います。
しかしそれは、準備なしでいきなり登山をするようなもの。目的地やルートが明確でなければ、途中で迷ってしまうでしょう。

転職活動も同じです。転職で失敗しないためには、入念な準備が欠かせません。
これから5つのSTEPに分けて転職活動の流れをご紹介します。はじめての転職では、「STEP1 キャリアプランを考える」と「STEP2 転職の目的・条件を明確にする」が曖昧になりやすい部分です。ガイドに沿って、ご自身の振り返りや希望の整理をしてみてください。

転職を成功に導く5STEP

  • STEP01

    キャリアプランを
    考える

  • STEP02

    転職の目的・条件を
    明確にする

  • STEP03

    転職スケジュールを
    立てる

  • STEP04

    自分に合った
    転職方法で応募する

  • STEP05

    後悔のないように
    転職先を決める

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おまかせください。

STEP1 キャリアプランを考える

転職活動で最初に取り組んでいただきたいのは、自分自身を振り返る「キャリアの棚卸し」です。

なぜ医師になろうと思ったのか、医師としてどのような経験を積み、今の自分には何ができるのか、将来はどうなりたいのか――。
医師を目指した理由から現在の業務まで振り返り、書き出してみることをおすすめします。
具体的な診療内容や手技はもちろん、一日の業務の流れ、マネジメントや後輩の指導の経験など、これまでの業務の中で得たものを明確にします。

振り返るポイント

  • 医師を目指した理由
  • 医師になってから、どんな気持ちで日々の業務にあたっていたか
  • 現在の勤務先の人員構成、患者数
  • 日々の診療内容、経験した症例
  • 取得した資格や手技
  • 周囲からの評価
  • 今の自分が誇れるスキル
  • やりたいけれど、できていないこと

この「キャリアの棚卸し」によって、ご自身のキャリアプランが具体化されます。
仮に先生が30歳だったとして、「10年後の40歳には、こうなっていたい」という目指す姿から逆算すれば、いま何をすべきか、どの方向へ進むべきかが見えてくるでしょう。

私たち転職エージェントに寄せられるご相談の中には、「そもそも、自分にはどういうキャリアが合うのかわからない」とお悩みの方もたくさんいらっしゃいます。
その場合は、同じような経歴をお持ちだったり、置かれた状況が似ていたりする先生方のキャリア事例をお伝えしています。すると将来、どういった進路や可能性があるのか、具体的にイメージしやすくなります。

転職エージェント

次に、一般的な医師のキャリアと、ステージ別の転職傾向を解説します。
ご自身に当てはめて考えてみましょう。

ステージ別に見る、医師の転職傾向

かつては医師の大半が大学医局に入局し、医局人事に従って大学病院や関連病院を行き来するキャリアが一般的でした。現在は初期研修修了後に入局せず、市中病院へ就職するといった、自らの選択でキャリアを築く医師も増えています。

下図は、年齢・卒後年数に沿った医師のキャリアイメージです。卒後3年目で入局する場合は大学病院や関連の市中病院、入局しない場合は市中病院やクリニックなどが主な勤務先となります。
臨床以外でも産業医メディカルドクター、生命保険会社、保健所勤務、医系技官、起業など、選択肢が広がっています。

医師のキャリアイメージ

医師のキャリアイメージ例

キャリアチェンジが起こりやすい節目として、「若手と言われる卒後3~6年目」「専門医を取得した後の卒後7~15年目」「臨床医の最盛期である卒後16~25年目」「医師としての円熟期の卒後16~25年目」の4つのステージに分けました。
ステージごとに、どのような働き方や転職傾向があるのか確認しましょう。ご自身の市場価値を知ることにも繋がります。

卒後3~6年目:若手医師の転職が増加中

卒後3年目からは、医局へ入局するか否かでその後のキャリアが大きく変わります。

  • 大学医局へ入局した場合
  • 市中病院へ就職した場合

それぞれのキャリア例を図解しました。

入局有無による医師キャリアの違い

入局有無による医師のキャリアの違い

大学病院は診療だけでなく、教育・研究の役割も担っています。「専門医資格が取得しやすい」「基礎研究や海外留学をしたい」などの理由で、入局を選ぶ医師は今なお多いようです。
入局後は大学病院や関連病院を行き来しつつ、大学院進学や専門医取得を経て助教、講師、部長、准教授、教授、あるいは関連病院の副院長、院長というステップが待っています。

一方、「人事異動を避けたい」「Common diseaseの経験を積みたい」といった理由から、入局せず市中病院へ就職するケースも年々増加しています。
市中病院の場合、法人内での異動・転勤がなければ一つの場所で専門医取得から医長、部長、副院長、院長とポジションが推移していきます。
給与水準が大学病院より高い傾向なのも、市中病院の魅力です。

最近の特徴として、若手医師の転職が年々増加しています。

民間医局を利用して転職した医師会員の年代内訳を調べたところ、2017年は30代が21%に過ぎなかったのが、2020年は32%と10ポイント以上も増えていました。
上の世代に比べてワークライフバランスを重視する傾向にあること、医局に縛られない働き方の選択肢が広がったことが影響していると考えられます。

この世代の転職理由として多いのは、「医局が合わなくて辞めたい」「もっとスキルや待遇をアップさせたい」というものです。大学医局ではオンオフが付けづらく、給与水準も低い傾向にあり、医局人事による数年おきの異動も避けられません。

最近は「選んだ診療科が合わない」「専門研修中だが転職したい」「転科したい」という相談も増えてきました。
たとえば初期研修中に外科と整形外科のどちらに進むか迷い、先輩の勧めで整形を選んだものの、「やはり外科が良かった」と転科を考えるようなケースです。

さらに30歳前後は、結婚・出産などのライフイベントが重なる時期です。結婚での転居や、出産・子育てを機に時間に余裕のある働き方を模索する方が、男性女性問わず増えています。

転職先を考える際は、待遇や勤務時間などはもちろん、経験が浅い段階でも安心な指導体制が整っているか、症例数がどの程度かを重視しましょう。
専攻医・専修医でも受け付けている求人や、資格取得を目指せる、症例数が豊富といった、スキルアップしたい方におすすめの求人もあります。

年代別、転職成約実績の推移

年代別、転職成約実績の推移

卒後3~6年目によくある転職理由

  • 現職では回ってくる症例が少なくてスキルが磨けない
  • もっと高度な症例を経験したい
  • 専門科目の選択を誤ってしまった(専門研修中だが辞めたい)
  • 思った以上にハードワークだった
  • 医局人事に振り回されて辛い
  • 結婚、出産など

卒後7~15年目:専門医取得後は転職市場で有利な時期

専門医資格の取得は、転職活動に有利に働きます。将来性が高く、体力的にもまだ当直や残業が可能な年代です。ベテラン世代に比べれば採用コストがおさえられるため、採用側がもっとも欲しがる人材です。

この年代は一定の臨床経験を積み、より良い環境を求め始める時期です。専門医や学位を取得したことで、勤務条件や年収など好条件で迎えてくれる環境を狙ったり、現在の勤務先よりも症例数の豊富な医療機関へ転職する方が多いようです。
将来の開業資金のために年収アップを求める医師や、訪問診療など新たな分野に進む医師も少なくありません。

需要が高い時期だからこそ「次の10年」を見据えて、どういう道へ進むべきかを考えましょう。

卒後7~15年目によくある転職理由

  • キャリアアップを目指す(もっと症例を積みたい)
  • 転科したい
  • 待遇を改善したい
  • 開業を見据えて、資金を貯めたい

卒後16~25年目:臨床医の最盛期、キャリアチェンジの多い時期

卒後16~25年目に当たる40代は、いわば臨床医の最盛期です。さらなるやりがいや報酬を求めて、院長職・管理職を目指す方も多いでしょう。一方で、子どもの受験や親の介護といった新たなライフイベントが発生する時期でもあります。
現在の勤務先での展望が見え始め、「今のままでは、主要なポストは望めない」と、医局を去る方も出てきます。

定年後を見据えて一足先に好条件での転職を考える方、プライベートの時間を充実させるためにワークライフバランスを重視した転職、開業など、さまざまなキャリアチェンジが起きる年代です。

卒後16~25年目によくある転職理由

  • 親の介護でUターン
  • 子ども教育費のために、収入アップしたい
  • 報酬とワークライフバランスの両立
  • 開業

卒後26年目~:円熟期、定年後も見据えたキャリアプランを

医師としての円熟期を迎える50代からは、気力・体力面でゆとりを求めての転職や、新たな分野へ踏み出される方が出てきます。オンコールやオペのある急性期の第一線から退き、当直のないクリニック、ケアミックス型や療養型の病院、老健などに移るというケースが増えています。

ここ数年、ニーズが急増している訪問診療ですが、60代の先生でも転職実績があります。介護施設を中心に訪問するケースであれば、ベテランの先生でも活躍しやすいです。

最近は60代はもちろん、70代でも活躍される医師が増えていますので、ご自身の体力やご希望に合った働き方を見つけましょう。

卒後26年目以降によくある転職理由

  • 年齢・体力面の変化から介護施設や療養型へ
  • ワークライフバランスをより重視したい

女性医師の転職

出産・育児は、女性医師のキャリアに大きな影響を与えます。かつてはキャリアをあきらめざるを得ない方もいました。しかし最近は女性医師の支援体制が整いつつあります。
その影響もあるのか、転職される女性の先生が増加傾向です。

民間医局経由で転職された医師会員の男女比を見ると、2017年は26%に留まっていた女性医師の割合が、2020年には34%に増えています。

転職した医師の男女比

転職医師の男女比

女性医師の数そのものが増加したこともありますが、子育てが一段落して復職する、子育てや家事との両立に配慮のある医療機関や診療科へ転職・転科するケースが目立っています。

ライフイベント等で止むを得ずいったん離職してしまうと、ブランクが長引くほど復帰への不安が大きくなるものです。子育て中は無理のない範囲で、週1回の非常勤だけでも続けるなど、キャリアを途絶えさせないことをおすすめします。

復職先を選ぶ時は、下記のポイントをおさえておきましょう。

復職先を選ぶ際のポイント

  • 職場や近隣に託児サービスがあるか
  • 家族などのサポートが期待できるか
  • 離職によるブランクはどのくらいか
  • 時短や勤務日数減が可能な職場か

民間医局会員なら、女性医師の転職・復職サポートや福利厚生サービスがご利用いただけます。

女性医師サポート

STEP2 転職の目的・条件を明確にする

STEP1でキャリアの棚卸しができたら、次に転職の目的と条件を明確にしましょう。
「なぜ転職をしようと思ったのか」「転職後はどうなりたいのか」「譲れない条件は何か」といった、ご自身の意志や希望を整理しておくことで、条件に合った転職先が見つかりやすくなり、入職後のミスマッチも少なくなります。

希望条件をあらいだす

現在の職場に不満や不安があるほど、転職先へ期待する条件は増えていきます。また、結婚・出産などライフイベントに伴う転職の場合は、それまでと生活環境が変わることも考慮しなければなりません。
転職によってすべての希望がかなうかどうかは別として、まずはご自身の希望をあらいだしてみましょう。

あらいだす項目の一例

  • 勤務地、転居可否
  • 診療科目
  • 年収、待遇
  • 福利厚生
  • 休日、休暇
  • 残業有無
  • 施設形態(急性期/慢性期/研修指定病院、クリニック、企業、老健など)
  • 勤務内容
  • 当直/オンコールの有無

希望条件に優先順位をつける

思いつく限りの希望条件をあらいだしたら、次に、一つひとつを数値化してみてください。
絶対譲れない条件を100とし、それと比較して譲れない度合いで90、80と付けていきます。自然と優先順位が定まります。

身近な人に相談し、整理する

誰かに自分の思いを話し、言葉にすることで考えを整理するのも有効な方法です。
同僚に転職の相談はしづらいものですが、ご家族や同じ医師のご友人、まったく違う業種で働くご友人、あるいは人材紹介会社の転職エージェントなど、身近な人から第三者まで、話しながら気持ちを整理すれば、気付けることも多くあります。

STEP3 転職スケジュールを立てる

STEP2で転職の目的や条件が明確になったら、いよいよ転職活動を本格的にスタートさせます。
活動を始めるにあたって、まずはどの程度時間がかかるものかを把握しておきましょう。

転職スケジュールは入職を希望する日から逆算して決めていきます。入職日の1年~半年前から情報収集や候補となる医療機関のピックアップ、ご自身の希望の整理を始め、転職の方向性が見えてきたら、実際に応募・面接といった具体的なアクションを起こします。

転職の時期としてもっとも多いのは4月、次いで10月です。
1~2ヶ月という短期間で転職されるケースもありますが、特に若手の先生は余裕を持って、希望する入職月のできれば1年前、遅くとも半年前から活動を開始することをおすすめします。

転職スケジュール例

医師の転職スケジュール例

入職までの具体的な転職スケジュール

情報収集

同僚や友人・知人、インターネット、医師人材紹介会社など、複数の情報源から収集し、転職市場や相場観、具体的な求人などたくさんの情報に接しておきましょう。
さまざまな医療機関、働き方を知ることで思いがけない選択肢が生まれることもありますし、理想と現実のギャップが少なくなります。

候補となる医療機関のピックアップ

集めた情報をもとに、勤務内容や待遇、体制、経営方針など、自分にとって必要な要素を細かく見ていき、総合的に比較検討します。
譲れない条件に合致する施設や、必ずしも条件とは合致しなくとも魅力を感じる施設など、働いてみたいと思える医療機関を候補として絞っていきましょう。

応募

医師の転職活動では、2~3施設応募する方が一般的です。第1候補だけに絞らず、選択の幅を広げることで比較検討しやすくなります。

面接、病院見学

院長先生や求人を出されている診察科長の先生などが、面接をおこないます。
面接では経験やスキルの確認だけでなく、最近はコミュニケーション能力を重視する医療機関が増えています。
先方の理念や方針、勤務内容や待遇、福利厚生など、知りたいことをあらかじめ整理してから面接に臨み、ご自身の希望条件に合っているか、理想とするキャリアプランが実現可能かどうかなどを確認しましょう。

病院見学は面接と同日に設定されることが多く、事前に申し出れば、同僚となる先生方にお話を聞ける場合もあります。
実際に働く現場を見られるチャンスですので、以下のポイントを確認しておきましょう。

見学時のチェックポイント

  • 外来・病棟・医局の雰囲気
  • 同僚・上司となる方の話を聞く
  • 当直室・トイレ・食堂などの設備
  • 残業や当直の実態が、面接で聞いた話と相違ないか

内定

面接後はおおむね1週間程度で勤務条件の提示があり、その後1~2週間以内に返答します。提示された勤務条件で不明点があれば、必ず確認してから、最終的な意思決定をしましょう。

内定を受諾する場合は書面締結をおこない、現在の職場での退職交渉を開始します。

退職を申し出る

一般的には、退職の申し出は3ヶ月前といわれています。しかし大学医局や勤務先によっては、遅くとも半年前に申し出が必要な場合もあります。

円満退職のコツは、STEP5をご覧ください。

STEP4 自分に合った転職方法で応募する

転職先への応募には、「同僚・知人の紹介」「転職エージェントの利用」「直接応募」の3つの方法があります。

同僚・知人の紹介

同僚や先輩、友人、知人の紹介で転職する医師は、全体の3割程度です。転職を希望していることを友人や知人に伝えておき、希望条件に合致する職場があれば紹介してもらうというパターンです。
採用側が紹介者に一定の信頼を置いていることから、受け入れてもらいやすいことが大きなメリットと考えられます。

転職エージェントの利用

近年は人材紹介会社の転職エージェントを利用した転職も増えています。同僚・知人の紹介と並び、全体の3割程度の方が転職エージェントからの紹介で転職しています。
効率的にたくさんの情報を収集できる、知人の紹介に比べて条件交渉がしやすいというメリットがあります。

直接応募

自ら探した求人情報から直接応募するというスタイルは、全体の1割程度と少なくなっています。
「ここで働きたい」という志望先がはっきりしてたり、自分のタイミングで活動を進めたいという方には適した方法といえます。

転職方法別のメリット・デメリット

同僚・知人、転職エージェント、直接応募の3つの転職方法には、それぞれメリットとデメリットがあります。
下表を確認して、自分に合う方法を選びましょう。

メリット デメリット
同僚・知人の紹介
  • 採用側の信頼度が高い
  • 選考が進みやすい
  • 紹介者がいる職場であれば馴染みやすい
  • 入職条件の交渉がしづらい
  • 内定を断りづらい
  • 入職後に辞めづらい
転職エージェントの利用
  • 条件交渉してもらえる
  • 多くの情報が得られる
  • プロの目線でアドバイスをもらえる
  • 紹介先が限定される場合も
  • エージェントとの相性の良し悪しがある
  • 電話やメールでの連絡が多い
直接応募
  • 自分のペースで活動を進められる
  • 情報収集に手間と時間がかかる
  • 条件を直接交渉しなければならない

STEP5 後悔のないように転職先を決定する

複数から内定を貰ったら、どのような基準で入職先を選べばいいのか迷う方も多いはずです。年収や勤務体制、スキルアップできるかといった希望条件はもちろん、勤務内容から経営方針まで細かく見て総合的に判断しましょう。

決断に迷う場合には、STEP2で転職で何を求めるかを数値化したものを思い出し、それぞれの施設の良し悪しをあげてみると、比較がしやすくなります。

円満な退職をするには

内定を受諾後に待ち構えるのは、退職交渉です。
民法627条では、「2週間前に退職を申し出れば良い」と定められています。雇用主は退職の申し出に応じなければなりません。しかしあくまで法律上の話で、就業規則や雇用契約書で申し出の期限が定められている勤務先もあります。

退職するとなると、受け持ちの患者さんへの周知や引き継ぎが必要ですし、医療機関側も次の常勤医を探さなければなりません。短期間での退職は混乱を招きます。医師の業界は狭く、学会などで元同僚と顔を合わせる機会もあるでしょうから、「立つ鳥跡を濁さず」が望ましいです。

円満退職をするために、3ヶ月前には辞意を伝えましょう。
大学医局や勤務先によっては人事の都合上、半年前や1年前の申し出が必要な場合もあります。勤務先ごとに慣習が異なりますので、事情を知っていそうな先輩や転職エージェントに、退職申し出のタイムリミットを確認しておきましょう。

退職の意向は、直属の上司に伝えます。慰留されることも多いので、明確かつ前向きな転職理由を伝えることがポイントです。

退職を申し出る際のポイント

  • 「転職先が決まった」と、決定事項として伝える
  • 前向きな転職理由を伝える
  • 現職の不満ばかり伝えない

退職日が決定しても、それで終了ではありません。残される同僚や看護師、なにより患者さんに迷惑がかからないよう、しっかり引き継ぎをしましょう。

大学医局を辞めた30代医師の退局解説記事もご覧ください。

円満に医局を辞める方法と、トラブル回避のための注意点

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先生はこちらから。

医師が転職活動で行いがちな失敗行動

ここまで、医師の転職活動について解説してきました。
手順をしっかり踏めば、転職のハードルはさほど高くありません。しかし中には、「転職で失敗したくない」「転職回数が増えてしまうのが怖い」と不安が勝る方もいらっしゃるかと思います。

そこで本章では、これまで数多くの先生方の転職をサポートしてきた中でよくお聞きする、失敗談をご紹介します。失敗しやすい行動を先に知っておくことで、不本意なトラブルを避けられるかもしれません。

ケース①知り合いの紹介だと断りづらくて…

先輩や友人の紹介の場合、選考が進むにつれて聞いていた話と違っていても「今さら断りづらい」という話は、よく聞きます。
紹介者の手前、言い出しづらいのはわかりますが、一時の気まずさで人生を棒に振ってしまうのは避けたいところです。

勤務条件や待遇だけでなく、「専門医を取れると聞いていたのに」「思ったほど症例が回ってこなかった」といったケースもありますので、若手医師でキャリアアップを目指す方は特に注意が必要です。
あらかじめ「自分の希望とかけ離れていれば、断ることもあるかもしれない」と話しておくと良いでしょう。

ケース②勤務条件を口約束で済ませてしまった…

勤務時間や勤務内容、残業の有無、インセンティブの支給など、入職前に提示された条件が入職後に変わってしまうということも皆無ではありません。
雇用契約書を交わさずに転職というケースは少なくなってきていると思いますが、医局人事による転職では今なお、口頭で条件を伝えられるケースもあるようです。
人材紹介会社では書面による採用条件の明示が定められていますので、安心です。

ケース③経営状態を把握せずに転職したら…

診療科や病床数、人員体制は転職後のキャリアプランの実現に大きく関わってきます。入職後に経営が悪化し、病床数や人員、給料の削減などを余儀なくされることもあります。

とは言え、経営方針や経営状況の実態は、外からではなかなか確認できません。面接で質問したとしても、実態を話してくれるかは期待できません。
転職エージェントを利用して活動している場合は、同じ人材紹介会社経由で過去に同じ医療機関に入職した医師がいないか聞いてみましょう。そのルートから情報を入手できるかもしれません。

病院見学を何回か行うのも有効です。それでも不安が大きければ、いきなり常勤ではなく定期非常勤から始めて様子を見るというのも、一つの方法です。

医師の転職失敗エピソードの具体例は、下記の記事をご覧ください。

【医師の転職失敗事例を調査】後悔しない転職活動のポイントも紹介

医師転職の疑問にエージェントがお答えします

転職エージェント

転職やお仕事探しで迷うことがあれば、お気軽にご相談ください。
無理に転職をすすめることはございません。先生にとってベストな働き方を一緒に考えます。

転職エージェントを利用するメリットを教えてください。

条件交渉や内定後の辞退の連絡など、ご自身で言いづらいことはエージェントが間に入って調整します。情報収集はもちろん、検索や求人情報だけではわからない内部事情を知ることができますので、お忙しいなかでも転職活動をスムーズに進められます。

また、民間医局のエージェントは面接時に同行します。面接は誰しも緊張しますので、確認したいことを聞き忘れてしまったり、その場の雰囲気でご自身の希望を主張しづらいこともあるでしょう。そんな時はエージェントがフォローいたしますので、ご安心ください。

今後、求人・求職ニーズが高まる分野はありますか?

在宅医療・訪問診療へ進まれる方が増えています。高齢化の影響から全国各地で訪問診療の需要が多く、医師のニーズが高まっています。
若手からベテラン医師まで活躍の幅が広く、求められる診療科も多岐にわたります。内科系だけでなく外科系、精神科や眼科、耳鼻咽喉科といった専門を活かせる求人もあります。

未経験でも転科はできますか?

訪問診療や精神科、健康診断、美容など自由診療への転科を希望される方が増えています。これらの分野は、未経験でも可能な求人が豊富です。
たとえば訪問診療ですと、日本在宅医療連合学会の「在宅医療専門医」など資格取得が目指せる求人もあります。
先生それぞれのご希望に応じてご紹介いたしますので、まずはご相談ください。

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