災害医療や社会医学へ参画新ロールモデルを切り拓きたい
現代の医療では、新型インフルエンザへの対応や津波肺など、公衆衛生医だけでは対応しきれなくなってきている。そういった問題解決をサポートできるのもまさに救急医だと山口氏は考えている。
「極論かもしれませんが、メディカルコントロールに長けた救急医は、危機管理の能力が必要とされる保健所長など性差が問われない管理職にも適していると思います」
自然災害が発生した際の疫学的な対応、危機管理対策など、救急医が社会医学に参画していく機会はますます増えていくだろう。
目指すべきロールモデルがいない中で、自分の道を切り拓いてきた山口氏。数少ない女性救急医として活躍の場は、救命救急センターの中だけにとどまらず、無限の可能性があるのだ。
※MAGIC-P strategy(戦略):主要栄養素と微量元素補充(Macro/Micronutrient)、同化(Anabolic)、血糖コントロール(Glycemic Control)、腸管メンテナンス(Intestinal maintenance)、適正カロリー投与(Calorie)、疼痛管理・早期理学療法(Pain controland Physical therapy)の頭文字をとったものである。