ドクターズマガジン2022年10月号

ドクターの肖像

小口 正彦
（がん研究会 有明病院 副院長／前放射線治療部 部長／AI医療センター センター長）

放射線治療が「でも・しか治療」と、あてにされていなかった黎明期から、放射線腫瘍医として日本のがん治療を支えてきた立役者です。
現在はAIを活用した問診や、統合がん臨床データベースの開発を行い、治療から予後の観察まで一気通貫の医療を実施する足場を完成させました。
「最新の技術と患者をつなぐこと」に徹し、製薬や医療機器メーカーも巻き込んだ“社会スケールのがん診療統合チーム”を先導しています。

Doctor's Opinion

国立大学法人 東海国立大学機構 機構長　松尾 清一
激動する現代においては、政治、経済、科学など多領域を横断した“総合知による社会課題解決”が求められています。
コロナの出現は、それを世界に突きつけた1つのできごとでもあります。

連載コラム　押し売り書店“仲野堂”

今回はがん治療と、それにまつわる生化学の教科書の紹介です。
『最高のがん治療』はドクターの肖像（2021年2月号）にご登場いただいた勝俣 範之氏のベストセラーです。

Challenger ―挑戦者―

鳥取大学医学部附属病院 高度救命救急センター 教授 兼 救急災害医学 教授　上田 敬博
“京アニ放火事件”で全身の9割を超えるやけどを負った被告を救い、「熱傷治療のスペシャリスト」として全国に名が知れました。
救急医全員が退職した“鳥大救急”の再建のため2020年に同院に着任。
日本トップのセンターに育て上げるべく奮闘しています。
厳しい現場を知る強い眼差しと、時折見せる柔和な笑顔が魅力の敏腕救急医です。

Dr.徳田のクリニカルパールズ

「いるはずのない猫が見える」と、幻覚の症状を訴えるお年寄りの診察。
どうやら認知症ではなさそうですが……ヒントは薬歴に。
レオ先生は院内で心霊体験をし、肝を冷やしました。

FORTE ―日本列島病院探訪―

医療法人社団 筑波記念会 筑波記念病院
つくば医療圏の二次救急病院として、救急とリハビリに強みを持っています。
救急科の医師がたった4人でも年間4,000台の救急搬送を担えるのは、病院全体でフォローする持続可能な救急を実践しているため。
救急科では、若手の救急救命士が活躍しており、医師の働き方改革においても重要な役割を果たしています。

SPECIAL COLUMN　隔月連載：肺移植医 大藤剛宏先生のカタール冒険譚 Episode.10

正確なリスク判定ができること、そのリスクを下げるための技術を持っていることは、一流の移植医の条件です。
大藤氏はそれに加え“勘”を磨くことが大切だと言います。
熟練の“勘”が助けとなり、重症度の高いレシピエントを救えたお話です。

MEDICAL TOPICS／Student's Voice
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