米国で内科専門医を取得 6年間診療現場を経験
金城氏は1994年、東京大学医学部を卒業後、亀田総合病院で3年の研修を受けた後、米国に留学する。
米国での医師免許を取得し、米国内科専門医の資格も持ち、トーマス・ジェファーソン大学の内科レジデント、マウント・サイナイ医学校の呼吸器・集中治療フェローで6年間、診療現場を経験し、中でも「外来研修」に注目する。
「米国では外来研修の際、指導医が付きっきりで研修医を指導します。研修医は必ず指導医にプレゼンテーションし、プレゼンせずに患者を帰すことはあり得ません。『何かあったら聞いてね』ではだめなんです」
指導医が一緒に診察室に入って自らも同じ患者に対して身体診察する。診断結果は、その場でフィードバックするので、めきめき腕を上げていく。
「研修医の実力が分かってくると、自己判断を尊重していき、段階的に自立を促すシステムなんです」
米国で指導医の立場に立った時、金城氏がこの方法を実行すると、研修医の実力も見えた。
「診療の合間に彼らのキャリアやプライベートについても聞くこともあるので、何よりも研修医と信頼関係を築くことができます」
日本にもこの仕組みを取り入れたい。金城氏はそう決意したという。