兵庫県の医師転職市場や年収相場は?

更新日:2021/12/23 公開日:2021/12/20

北は日本海、南は瀬戸内海に面する兵庫県。大都市としての顔だけでなく山間部や離島など多彩な表情を持ち、「日本の縮図」とも言われています。
病院数は全国5位と高い水準にあるものの、医師数は全国平均並み。特に神戸市など都市部への偏在が顕著です。

この記事では、兵庫県への転職や移住を考える医師のために、最新の転職市場や転職成功のポイントを解説します。

目次

兵庫県の医師転職市場の動向

兵庫県の2021年11月時点の推計人口は約543万人。全国で7番目に多い大都市ですが、人口や経済活動は神戸市、姫路市、西宮市、尼崎市といった南部に集中し、県の西部から北部にかけては人口減少や高齢化が問題になっています。

厚生労働省の「平成30年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、兵庫県の医療施設に従事する医師数は13,829人。人口10万人に対する医師数は252.2人(全国24位)で、全国平均246.7人をやや上回ります。

しかし神戸市、西宮市、尼崎市という阪神間の三都市だけで兵庫県の医師数の約55%を占めており、都市部に医師が集中しています。阪神間は病院数が多く、交通アクセスも良好なため、医師の居住エリアとしても人気があります。
県北部や西部へいくほど、医師不足が深刻です。北播磨、播磨姫路、但馬、丹波、淡路の各二次医療圏は「医師確保対策重点推進圏域」として位置づけられ、県も医師確保を推進しています。

「地域医療に貢献したい」「好条件で転職したい」などお考えの場合、県北部・西部の求人の方が相談しやすい傾向にあります。

兵庫県には神戸大学、兵庫医科大学の2つの大学病院があります。神戸大は兵庫県全体に多数の関連病院があり医局の影響力も強いです。兵庫医大は西宮市に病院があるため、阪神間の医療機関へ医師を派遣しているケースが多いです。

兵庫県の医師の平均年収

医師の平均年収グラフ(近畿圏)

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、兵庫県の医師平均年収は、1,457.1万円(平均年齢42.8歳、勤続年数5.5年)です。全国の医師平均年収1,440.3万円を少し上回ります。
兵庫県の医師平均年収を男女別にみると、男性1,585.0万円(平均年齢44.9歳、勤続年数5.7年)、女性1,150.7万円(37.8歳、5.0年)となり、どちらも全国平均(男性1,522.5万円、女性1,188.3万円)と大きな差はありません。

年代、勤務内容、勤務先の規模によっても給与は大きく変動します。一概に「平均年収より高い/安い」を見るのではなく、「自分の希望に合う働き方ができるか」「勤務内容と待遇が見合っているかどうか」を考えると良いでしょう。

医師の皆さまの転職活動をサポートする民間医局では、待遇・勤務内容ともにご満足いただくことを目指し、エージェントが先生のご希望に沿って医療機関と交渉します。
転職をお考えでしたら、お気軽にご相談ください。

本記事内の図表は、厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」をもとに作成しています。平均年収は、「きまって支給する現金給与額(時間外、職務手当など各種手当を含む)×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で算出した金額です。講演料や執筆料などの収入は含まれておりません。
調査対象のサンプル数や年齢、勤務内容等は都道府県によっても異なります。参考までにご覧ください。

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兵庫県の医療状況

医療機関

厚生労働省の「令和元年医療施設調査」によると、兵庫県の病院数は348施設で、全国5位です。しかし人口10万人あたりの病院数は6.4施設(全国28位)となり、全国平均6.6施設を下回ります。
一般病院が316施設、精神科病院が32施設、病床総数(一般・精神・療養病床など)は64,440床です。

二次医療圏は10圏域に分かれます。

二次医療圏域ごとの病院数と診療所数

医療圏 病院数 病院の病床数 診療所数
兵庫県全体 348 64,440 5,125
神戸 109 18,739 1,602
東播磨 39 7,522 545
北播磨 22 4,458 211
但馬 11 1,928 144
丹波 7 1,416 83
淡路 11 2,055 134
阪神 89 18,233 1,787
播磨姫路 60 10,089 619

出典:厚生労働省「令和元年医療施設調査」

自治体の医師確保の取り組み

高齢化による医療ニーズの増加や求められる医療の多様化を踏まえて、兵庫県は2018年に「兵庫県医師確保計画」を策定しました。医師の地域・診療科偏在の解消を目的とし、へき地等勤務医師の養成、ドクターバンクの機能強化、院内保育所等の整備促進などに取り組んでいます。

生活環境の魅力

世界の玄関口として発展してきた兵庫県。
気候は瀬戸内海側、中央の山間部、日本海側に分けられます。南部は降水量が全国平均よりも少なく、温暖で過ごしやすいでしょう。一方、日本海側に面した北部は降雪量の多いエリアです。エリアによって気候が異なるので、県外から移住する場合はその点も考慮することをおすすめします。

住みやすい街

神戸市をはじめ芦屋市、尼崎市、西宮市、宝塚市など住みやすさで人気の街がたくさんあるのも兵庫県の特徴です。
中でも大阪と神戸の中間にあたる西宮市は通勤・通学に便利で、文教都市としても知られています。駅前には大型商業施設があるので買い物には困りません。教育機関や学習塾が多く、子育て世代におすすめのエリアです。

交通アクセス

兵庫県は高速道路、鉄道、航空とアクセスに恵まれ、国内外の各都市へスムーズに移動できます。
阪神電車・阪急電車・JR線がほぼ並走しており、大阪や京都との往来も活発です。

観光、レジャー

神戸市は古くから貿易都市として栄えてきたことから、異国文化が色濃く残ります。にぎやかな中華街、活気あふれる繁華街があり、県内外から多くの人が集まります。
休日は少し足を伸ばして、有馬温泉や城崎温泉でリラックスするのもいいですね。
阪神タイガースやオリックスなどのプロスポーツも楽しめますし、宝塚歌劇団の本拠地は兵庫県宝塚市にあります。

子どもの教育体制、医学部への進学状況

2021年4月時点の兵庫県の待機児童数は769人(待機児童率0.66%)と、沖縄県に次いで2番目に多いです。しかし保育定員の拡充が進められ、前年同月からは759人減少しています。

兵庫県は国公立大学の合格実績を誇る有名校が多数あります。全国屈指の進学校・灘高校は、毎年多くの医学部合格者を輩出しています。甲陽学院、白陵、六甲学院など中高一貫校や神戸、長田、姫路西、加古川東高校など公立高校も偏差値が高く、教育熱心な風潮があります。

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兵庫県での転職についてよくある質問

兵庫県の医師の平均年収は?

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、兵庫県の医師の平均年収は、1,457.1万円(平均年齢42.8歳、勤続年数5.5年)です。
平均年収は調査対象のサンプル数や年齢、勤務内容等は都道府県によっても異なります。参考までにご覧ください。

転職エージェントを利用するメリットは?

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