富山県の医師転職市場や年収相場は?

更新日:2022/06/13 公開日:2022/04/27

水力発電専用のダムとして有名な黒部ダムのある富山県。
日本海に面し、三方を山脈に囲まれている地形から、平地は少なくコンパクトな都市です。水脈が豊富で、米どころとしても栄えています。

医療資源は比較的恵まれており、医療施設に従事する医師の平均年収も全国平均を大きく上回っています。

この記事では、富山県での転職や移住を考える医師のため、最新の転職市場や転職成功のポイントを紹介します。

黒部ダムで有名な富山県

目次

富山県の医師転職市場の動向

富山県の人口は2022年3月1日時点で約102万人。隣接する石川県より10万人ほど少なくなっています。都市別では富山市に人口の約4割が集中し、次いで高岡市、射水市の人口が多いです。

厚生労働省の「平成30年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、富山県の医療施設に従事する医師数は2,671人で、全国35位です。人口10万人あたりの医師数は254.4人で、全国平均の246.7人を上回っています。

そのうち半数を超える医師が、富山医療圏に集中しています。富山医療圏には県内唯一の医学部を有する富山大学をはじめ、高度医療を行う急性期病院などが多いことから、致し方ない状況でしょう。

厚生労働省の示す医師偏在指標において、富山県内で医師少数区域に該当する医療圏はありません。しかし新川、高岡、砺波医療圏は県内で相対的にみて医師が不足していることから、医師の偏在解消、勤務環境改善などが求められています。

富山県の医師の平均年収

医師の平均年収グラフ(甲信越・北陸圏)

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、富山県の医師平均年収は1,578.2万円(平均年齢54.6歳、勤続年数14.2年)です。全国平均の医師年収1,440.3万円(平均年齢45.5歳、勤続年数7.1年)を上回っています。

富山県の医師平均年収を男女別にみると、男性医師は1,577.3万円(平均年齢54.5歳、勤続年数14.7年)、女性医師は1,586.6万円(平均年齢55.9歳、勤続年数9.6年)です。

隣接する石川県に比べればやや見劣りしますが、男女ともに大幅に全国平均を上回っており、勤務内容や経験年数によっては高額年収を狙うことも可能です。

本記事内の図表は、厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」をもとに作成しています。平均年収は、「きまって支給する現金給与額(時間外、職務手当など各種手当を含む)×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で算出した金額です。講演料や執筆料などの収入は含まれておりません。
調査対象のサンプル数や年齢、勤務内容等は都道府県によっても異なります。参考までにご覧ください。

富山県
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富山県の医療状況

医療機関

厚生労働省が発表した「令和元年医療施設調査」によると、富山県にある病院数は107施設で、病院数の全国順位は28位です。人口10万人に対する病院数は10.2施設で、全国平均の6.6施設を大きく上回っています。

富山県の診療所数は762施設で、人口10万人あたりの診療所数は73施設です。病院数は全国平均を上回っていますが、診療所数は全国平均の81.3施設を下回っています。

二次医療圏域ごとの病院数と診療所数

医療圏 病院数 診療所数
新川 14 75
富山 51 387
高岡 26 217
砺波 16 83

出典:厚生労働省「令和元年医療施設調査」

自治体の医師確保の取り組み

富山県の医師偏在状況をみると、富山県は「医師多数でも医師少数でもない県」で、富山医療圏は医師多数区域に該当します。県内に医師少数区域はありませんが、下記のような医師確保・偏在解消への取り組みが行われています。

  • 医師キャリア形成の支援
  • 特別枠卒業医師等の定着支援及び派遣調整
  • 医師の働き方改革を踏まえた勤務環境改善支援

生活環境の魅力

合掌造り集落が有名な富山県

富山県は中部地方の北部に位置し、水田率が全国一の稲作がさかんな県です。豊富な水と電力資源に恵まれ、日本海側屈指の工業県に発展しました。冬は雪のイメージが強いですが、富山県は北関東と同じ緯度のため東北に比べれば比較的暖かく、降雪量は年々少なくなっています。

持ち家率は全国2位(総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査」より)。「家を持って一人前」という考えが根付いているのでしょう。

富山県は地震や台風が少ないことも魅力です。1991年~2020年の震度3以上の地震は29回、震度4以上は6回とかなり少ないことがわかります。自然災害が少ないことに加え、県としても治水、砂防、森づくりなどを進めています。

富山駅から東京駅までは新幹線で約2時間10分、新大阪駅までは約3時間です。北陸新幹線が全線開通すれば、さらに富山~新大阪間が短縮されます。

また富山名物といえば、ます寿しです。富山市内だけでも十数店舗が伝統の味を今に伝えています。

住みやすい街

富山県で住みやすい街は、県庁所在地の富山市のほか砺波市や滑川市です。砺波市は富山県西部に位置し、移住も支援している街です。住宅取得支援補助金を利用すると新築で上限107.3万円を助成、空き家バンクで購入した物件の改修費用の2分の1(上限50万円)が助成されます。

滑川市も移住定住を支援している街で、移住支援金として単身者には60万円、世帯での移住者には100万円支給されます。ただし支給には条件があり、一定期間の就業や移住元の居住が必要です。

富山市は妊娠・出産から、子育てまでの支援を継続して実施している都市で、休日保育や延長保育、一時預かりなどの特別保育サービスも提供しています。出生届の提出で保育サービスの利用券をプレゼントしたり、多子世帯向けの住宅資金の融資を無利子化したりと子育て世代には嬉しいサービスが多くあります。

交通アクセス

令和3年12月末の富山県の自動車保有台数は、全体で約90万台でした(自動車検査登録情報教会「自動車保有台数」)。富山県の人口が約102万人(2022年3月1日時点)であることを考えると、自動車保有人口が高い県といえます。

富山きときと空港へはJR富山駅から自動車で約15分、砺波駅から約30分です。東京方面へは新幹線で約2時間30分、飛行機なら約1時間でアクセスできます。

観光エリア

黒部峡谷や立山連峰、日本の原風景が残る世界遺産の五箇山合掌造り集落など、枚挙に暇がないほど、富山県は見どころにあふれています。

なかでも有名なのは黒部ダムです。6月から10月にかけては観光放水も行われており、ダムからのダイナミックな放水を見物することができます。

日本海で獲れるホタルイカやブリ、ベニズワイガニといった新鮮な海の幸も魅力です。特に人気なのはホタルイカで、滑川市ではホタルイカ漁や、ほたるいかミュージアムで発光ライブショーを見学できます。

また城山公園の桜やとなみ夢の平のコスモス、黒部峡谷の紅葉といった四季折々の風情も楽しめます。

子どもの教育体制、医学部への進学状況

厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめのポイント」によると、令和3年4月1日時点の富山県の待機児童数は0人でした。前年同月の待機児童数も0人で、保育サービスが充実していることが分かります。

富山県は現在4つの学区に分けられており、県内で有名な進学校である富山中部高校や富山高校は富山学区に、高岡高校は高岡学区にあります。

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富山県での転職についてよくある質問

富山県の医師の平均年収は?

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、富山県の医師平均年収は1,578.2万円(平均年齢54.6歳、勤続年数14.2年)です。
平均年収は調査対象のサンプル数や年齢、勤務内容等は都道府県によっても異なります。参考までにご覧ください。

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