山口県の医師転職市場や年収相場は?

公開日:2022/05/25

本州の最西端、日本海と瀬戸内海に面する山口県は温暖な気候に恵まれています。2022年4月1日時点の推計人口は約131万人、県下で最も人口が多い市区町村は下関市です。
山口県の医師数や医療施設数は全国平均を上回っていますが、他県と同様にエリアや診療科による医師の偏在は課題となっています。

この記事では、山口県で転職や移住を考える医師のため、最新の転職市場や転職成功のポイントを紹介します。

目次

山口県の医師転職市場の動向

厚生労働省の「平成30年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、山口県の医療施設に従事する医師数は3,465人で、人口10万人に対する医師数は252.9人です。人口10万人あたりの医師数の全国平均246.7人を若干上回っています。

医師数だけをみると充足しているように思えますが、山口県の医師平均年齢は52.5歳、福島県と並んで全国一高い状況にあります(全国平均49.6歳「山口県医師確保計画」参照)。特に35歳未満の医師数は減少幅が大きく、若手医師の減少が課題となっており、県では医師確保に向けて取り組みを始めています。

県内唯一の医学部があるのは山口大学です。医学部および附属病院から山口宇部空港までは車で15分、宇部新川駅までは徒歩10分です。

山口県の医師の平均年収

医師の平均年収グラフ(中国地方)

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、山口県の医師平均年収は1,526.0万円(平均年齢44.4歳、勤続年数6.1年)です。全国の医師平均年収1,440.3万円を上回っています。

山口県の男性医師の平均年収は1,623.8万円(平均年齢46.2歳、勤続年数5.9年)、女性医師の平均年収は1,253.7万円(平均年齢39.4歳、勤続年数は6.8年)でした。

民間医局で山口県の常勤求人をみると、高額年収といわれる「年収1,800万円以上」の求人は60件掲載されています(2022年5月20日時点)。さらに高額の「年収2,000万円以上」の求人も29件あります。勤務内容や待遇はエージェントが先生のご希望を丁寧に伺い、医療機関と交渉します。お気軽にご相談ください。

本記事内の図表は、厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」をもとに作成しています。平均年収は、「きまって支給する現金給与額(時間外、職務手当など各種手当を含む)×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で算出した金額です。講演料や執筆料などの収入は含まれておりません。
調査対象のサンプル数や年齢、勤務内容等は都道府県によっても異なります。参考までにご覧ください。

山口県
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山口県の医療状況

医療機関

厚生労働省の「令和元年医療施設調査」によると、山口県の病院数は145施設で全国では19番目に多い数です。人口10万人に対する病院数は10.7施設で全国9位と高い水準を誇ります。

さらに山口県の診療所数は1,240施設で、人口10万人あたりの診療所数は91.3施設とこちらも全国平均の81.3施設を大きく上回っています。しかし地域による医師の偏在は浮き彫りになっており、医師偏在指標が全国平均を超えるのは宇部・小野田医療圏だけとなっています。

二次医療圏域ごとの病院数と診療所数

医療圏 病院数 診療所数
岩国 17 127
柳井 9 70
周南 24 208
山口・防府 27 251
宇部・小野田 29 234
下関 26 272
長門 6 27
7 51

出典:厚生労働省「令和元年医療施設調査」

自治体の医師確保の取り組み

医師確保の取り組みとして、山口県ではドクタープール医師の募集や女性医師就労支援、産科医等確保の支援を実施しています。ドクタープール医師とは県職員として登録後、医師が不足している地域へ派遣され、医療支援を行う医師のことです。

また、就職の紹介やあっせんを行う「ドクターバンクやまぐち」も利用できます。

生活環境の魅力

山口県、かつての長州藩は明治維新では薩摩藩と共に倒幕や新政府確立の中心となりました。私塾で有名な松下村塾は明治期の日本を導く人材を数多く輩出しています。

山口県の気候は全域で夏の降水量が多く、特に山地は冬の寒さが厳しいことが特徴です。瀬戸内海側と日本海側は温暖で、住みやすいでしょう。

下関名物のふぐ料理は、山口県の代名詞にもなっています。ほかにもハモや太刀魚、アマダイなど豊富な海の幸が楽しめます。熱々の瓦に茹でた茶そばをのせてさまざまなトッピングを盛りつける瓦そばは、観光客に人気のご当地グルメです。

住みやすい街

山口県で住みやすい街は、宇部市や下松市、山口市と言われています。県庁所在地の山口市は人口約19万人で、県内では下関市に続いて人口の多い都市です。交通網が整備されており、商業施設も多くあります。

宇部市は交通アクセスが良く、落ち着いた街並みで住みやすいだけでなく、子育て支援にも力を入れています。保育コンシェルジュと呼ばれるサービスがあり、これは保育園への入園方法や保育サービスといった保育に関する相談に乗ってもらえるサービスです。

下松市は瀬戸内海に面し、人口約6万人と比較的小規模な都市です。移住に関するサービスや制度が整っており、東京圏からの移住者を対象とする移住支援金や、移住希望者に対する交通費補助金制度などが受けられます。

交通アクセス

山口県から博多駅へは新幹線で約38分、新大阪駅へは約2時間17分です。空路は岩国錦帯橋空港と山口宇部空港があり、東京(羽田)までは両空港から約1時間30分で到着します。

県内は、自動車を使った中国自動車道や山陽自動車道での移動が便利です。離島へはフェリーが通っている場合もあります。

観光エリア

山口県を代表する観光スポットの一つが、錦帯橋です。岩国市を流れる錦川にかかる木製の橋で、美しいアーチ構造が見る人を魅了します。

歴史好きなら、壇ノ浦古戦場跡や瑠璃光寺五重塔といったスポット巡りもおすすめです。

エメラルドブルーの海が両側に広がる角島大橋や、赤い鳥居がずらりと並ぶ元乃隅神社はフォトスポットして人気があります。

子どもの教育体制、医学部への進学状況

厚生労働省の「保育所等関連状況取りまとめのポイント」によると、令和3年4月1日時点の待機児童数は15人です。前年は17人で、低い水準に保たれています。

山口県が発表する「大学・短期大学学部系統別進学状況」では、平成30年3月時点で公立高校から医学部への進学率は0.5%で、前年同月の水準も同程度です。徳山高校や山口高校は県内でも有数の進学校で、医学部への進学実績もあります。

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山口県での転職についてよくある質問

山口県の医師の平均年収は?

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、山口県の医師平均年収は1,526.0万円(平均年齢44.4歳、勤続年数6.1年)です。
平均年収は調査対象のサンプル数や年齢、勤務内容等は都道府県によっても異なります。参考までにご覧ください。

転職エージェントを利用するメリットは?

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