香川県の医師転職市場や年収相場は?

更新日:2022/02/24 公開日:2022/01/12

「うどん県」への変更も検討されるほど、うどんで有名な香川県。瀬戸内海に面し、豊かな自然と温暖な気候に恵まれています。

香川県全体で病院は約90施設、高松市内だと40施設程度のため、転職先の候補が絞りやすいのが特徴です。
病院の役割分担もしっかりされており、基幹施設以外は専門診療に偏らず、内科も外科も一般的な診療のできる医師が求められています。

この記事では香川県へ転職や移住を検討する医師のために、最新の転職市場や転職のポイントを香川県を担当するエージェントが紹介します。参考にしてみてください。

目次

香川県の医師転職市場の動向

香川県の転職市場を、内科系・外科系・他科系に分けて見てみましょう。

内科系は内科一般に加えて、専門性を活かした診療の求人が多いです。
外科系は整形外科の求人が増加傾向で、手術ありの病院も、手術なしの病院もございます。
その他の科目では、小児科・産婦人科といった周産期医療の担い手が求められています。

厚生労働省の「平成30年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、香川県の医療施設に従事する医師数は2,718人です。香川県は全国で最も面積の小さい都道府県のため、医師数も全国34位と低い順位です。
しかし人口10万人に対する医師数は全国13位で、神奈川県や埼玉県、大阪府を上回っています。

医師人口の多くは、県庁所在地の高松市周辺に集まっています。
県全体では医師多数県に該当しますが、地域による医師偏在、診療科偏在は香川県も例外ではありません。特に小豆島のある小豆医療圏は医師少数区域に位置付けられています。

県内唯一の医学部は、香川大学にあります。大都市に比べると香川県は医局の力が強く、急性期病院では医局が人事権を握っていることも多々あります。しかし、独自に医師採用を行う病院も年々増えており、転職の間口は広がってきています。

香川県もさることながら、四国全体で高齢化が進んでおり、都市部も郊外も診療内容に大きな違いはありません。総合診療や一般内科など、全般的な診療が必要とされています。

ここ数年は世代交代を視野に入れている医療機関が多く、若手から中堅層の医師を求める声が多くあります。特別な専門性や手技などが求められることはほとんどなく、その領域の一般的な診療をしていただければ問題ありません。
また、県外での勤務経験がある方も重宝されやすいです。

香川県の医師求人は、業務量は多すぎず少なすぎず適度なものが多いため、「QOLを重視したい」先生にはおすすめの環境です。医師もコメディカルも温厚な方が多く、良い意味でのんびりされています。

自然があり空気もきれいですので、お子さまを育てる環境には打ってつけではないでしょうか。香川県に縁のない方でも、新鮮な気持ちで働いていただける環境が揃っています。

香川県の医師の平均年収

医師の平均年収グラフ(四国地方)

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」では、香川県の医師平均年収は1,707.6万円でした。全国の平均年収1,440.3万円と比較すると、香川県の年収相場は大幅に高い傾向にあります。
男女別でみると、男性医師の平均年収は1,740.6万円(平均年齢48.6歳、勤続年数8.1年)、女性医師の平均年収は1,446.9万円(平均年齢43.3歳、勤続年数3.5年)です。男女差があるのは、調査対象となった女性医師の勤続年数が短いことが原因の一つでしょう。

転職先を考える際、給与は重要なポイントです。香川県では現在の年収はもちろん、希望年収を考慮してくれる医療機関がいくつもあります。他のエリアに比べると比較的条件の融通は利きやすいと言えます。

勤務医の年収は、一般に「1,800万円」をボーダーとして高額年収と呼ばれます。
民間医局で香川県の常勤求人を検索すると、約170件のうち「年収1,800万円以上」の求人は92件と半数以上が該当しました。また、「年収2,000万円以上」の常勤求人は、約170件中49件です(2021年12月27日時点)。

香川県の常勤求人を探すなら、高額求人が多数掲載されている民間医局へご相談ください。年収だけでなく、勤務内容やその他待遇もご満足いただける求人をご紹介いたします。

本記事内の図表は、厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」をもとに作成しています。平均年収は、「きまって支給する現金給与額(時間外、職務手当など各種手当を含む)×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で算出した金額です。講演料や執筆料などの収入は含まれておりません。
調査対象のサンプル数や年齢、勤務内容等は都道府県によっても異なります。参考までにご覧ください。

香川県
高額求人を厳選しました。
ご希望に合う求人がきっと見つかります。

香川県の医療状況

医療機関

厚生労働省が発表した「令和元年医療施設調査」によると、香川県の病院数は88施設です。そのうち一般病院は77施設、精神科病院は11施設でした。
病院数は全国38位と多くないものの、人口10万人あたりの病院数は9.2施設で、全国平均の6.6施設や東京都の4.6施設を上回っています。
ただし、病院や診療所が集中しているのは県東部や西部で、小豆医療圏は医療資源に限りがあります。

二次医療圏域ごとの病院数と診療所数

医療圏 病院数 診療所数
小豆 3 16
東部 42 487
西部 43 322

出典:厚生労働省「令和元年医療施設調査」

自治体の医師確保の取り組み

香川県は専攻医支援のため、「香川県医師育成キャリア支援プログラム研修奨励金」の制度を設けています。これは県内の医療機関で専門研修プログラムに参加した場合に、奨励金が交付される制度です。
特に産婦人科と救急科の専攻医は、内科、外科、小児科、総合診療の専攻医の倍額にあたる年額40万円の奨励金が交付されます。

生活環境の魅力

香川県は瀬戸内海に面し、温暖で1年を通して過ごしやすいことが魅力です。
また地震・津波などの自然災害が少なく、安心して暮らせます。「100の指標からみた香川(令和3年版)」によると、自然災害被害額が全国で3番目に少ない県です。

県庁所在地の高松市は「瀬戸の都」とも呼ばれ、四国の拠点都市として発展しています。
北東部には、瀬戸内海の穏やかな海に囲まれる小豆島があります。小豆島や直島といった美しい島々は、3年に一度開催される瀬戸内国際芸術祭の舞台として、国際的にも注目されています。

本州とは瀬戸大橋で結ばれており、車での移動も楽々。高松空港から羽田空港までの飛行時間は約1時間20分で、1日13往復しています。関西方面はもちろん、首都圏での学会や講演へ行く際にも、交通手段には困りません。

住みやすい街

香川県の南部は山林地帯となっています。住みやすさでおすすめなのは、高松市や丸亀市、瀬戸大橋のある坂出市です。
高松市は人口が多く、利便性に優れています。車で30分も移動すれば、山・海など自然が多いエリアにも気軽に行ける環境です。

香川県の東端に位置する東かがわ市は、徳島県徳島市への車でのアクセスがよく、大鳴門橋を通って神戸や大阪方面へ抜けられます。神戸方面へは車で約2時間、大阪方面へは約2時間30分で行けます。

交通アクセス

香川県の公共交通機関は、高松市を中心にJR各線や高松琴平電鉄が走っています。JR瀬戸大橋線は岡山県へ、JR高徳線は徳島県へと続いています。
高松市内はバスも走っていますが、通勤やお休みの過ごし方を考えると、車があった方が便利でしょう。

観光エリア

香川県には、神秘的な魅力を放つ観光スポットが点在します。
山頂の鳥居から瀬戸内海を一望できる高屋神社や、エンジェルロードと呼ばれる干潮時にできる砂の道などが有名です。築城400年の丸亀城や1633年に作られた銭形砂絵といった、歴史ある建築物や造形物も多くあります。

香川といえばうどんのイメージが強いですが、それだけではありません。小豆島では雨が少なく温暖な気候を活かしたオリーブ栽培がさかんです。

子どもの教育体制、医学部への進学状況

香川県は教育に関心の高い県として知られています。「100の指標からみた香川(令和3年版)」によると、図書館の貸出点数が全国4位、書籍雑誌購入額が全国6位と高水準です。

2020年4月は64人もの待機児童がいましたが、2021年4月1日時点で29人へと改善しました。
前年同月の64人のうち59人、2021年4月1日時点の29人は高松市の待機児童です。高松市だけで30人の減少がみられ、その他エリアの待機児童数は0になりました。

香川県は学区制を採用しており、公立高校の学力が高いです。高松市にある高松高校や高松第一高校、丸亀市にある丸亀高校は、医学部進学者が多いことで有名です。

ご自分に合う求人を知りたい、
という先生はこちらから。

香川県での
医師転職成功事例

病院+老健勤務で年収とQOLが向上

内科 50代男性

Before

年収 1,800万円
専門科目 内科
施設形態 市中病院
勤務日数 週5日の日勤

長年勤めた法人でしたが診療方針や待遇に関して不信感が募り、転職を考えました。

After

年収 2,050万円
専門科目 内科
施設形態 病院+老健
勤務日数 病院:週3.5日、老健:週1日

転職先は風通しが良く、ストレスも軽減。家族との時間が増え、QOLも向上しました。

香川県での転職についてよくある質問

香川県の中で、転職先としておすすめのエリアはどこですか?

県庁所在地の高松市はもちろんですが、岡山とのアクセスが良い坂出市や丸亀市といった地域も、生活環境や利便性が高く、おすすめです。

転職エージェントを利用するメリットは?

情報収集や非公開求人のご紹介はもちろん、条件交渉や内定後の辞退の連絡など、エージェントが医療機関との間に入って調整いたします。
また、民間医局のエージェントは面接時に同行しますのでご安心ください。

中国・四国エリアの医師転職・求人一覧