岩手県の医師転職市場や年収相場は?

公開日:2022/05/26

北海道に次ぐ全国2位の面積を誇る岩手県。東側は太平洋に面し、広大な山脈に囲まれています。県の人口は約120万人、広々とした場所でのびのびとした生活ができるでしょう。

この記事では、岩手県で転職や移住を考える医師のため、岩手県担当エージェントが最新の転職市場や求人動向を紹介します。ご興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

目次

岩手県の医師転職市場の動向

厚生労働省の「平成30年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、岩手県の医療施設に従事する医師数は2,503人で全国38位と医師不足は否めません。また、岩手県の人口10万人あたりの医師数は201.7人(全国順位43位)で、全国平均の246.7人を大きく下回っています。

岩手県には国公立の医学部がなく、唯一の医学部は紫波郡にある岩手医科大学です。岩手医科大学は1947年創立の私立大学で、附属施設として岩手医科大学附属病院と盛岡市に内丸メディカルセンターがあります。

岩手県の医師の平均年収

医師の平均年収グラフ(北海道・東北)

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、岩手県の医師平均年収は1,576.2万円(平均年齢61.8歳、勤続年数9.4年)です。この平均年収は、全国の医師平均年収1,440.3万円(平均年齢45.5歳、勤続年数7.1年)を大きく上回ります。

ただし、調査対象は男性医師のみで女性医師のデータはありません。調査対象の医師の平均年齢が高いことからも、全国と比較して岩手県の給与水準が高いとは一概に言えません。

民間医局で岩手県の常勤求人を検索すると、115件が該当しました(2022年5月26日時点)。そのうち、医師の高額年収をいわれる「年収1,800万円以上」の求人は半数以上の65件、「年収2,000万円以上」の求人は42件あります。

岩手県は医師不足が大きな課題であるため、年収や勤務条件は相談可能なケースが少なくないです。民間医局では先生方のご希望をかなえるべく、エージェントが医療機関と交渉します。転職をお考えでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。

本記事内の図表は、厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」をもとに作成しています。平均年収は、「きまって支給する現金給与額(時間外、職務手当など各種手当を含む)×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で算出した金額です。講演料や執筆料などの収入は含まれておりません。
調査対象のサンプル数や年齢、勤務内容等は都道府県によっても異なります。参考までにご覧ください。

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岩手県の医療状況

医療機関

厚生労働省の「令和元年医療施設調査」によると、岩手県の病院数は91施設で全国36位。人口10万人に対する病院数は7.4施設(全国順位22位)で、全国平均の6.6施設を上回っています。

岩手県にある病院91施設のうち、一般病院は76施設、精神科病院は15施設です。二次医療圏域ごとにみると、盛岡医療圏以外は病院数が少なく、医師数も不足しています。

診療所数は879施設で、人口10万人に対する診療所数は71.6施設と、全国平均の81.3施設を下回っています。診療所数も病院数と同様に、盛岡医療圏以外は少ない傾向にあり、今後の対策が求められている状況です。

二次医療圏域ごとの病院数と診療所数

医療圏 病院数 診療所数
盛岡 38 367
岩手中部 12 149
胆江 9 103
両磐 10 84
気仙 3 37
釜石 6 23
宮古 6 46
久慈 4 33
二戸 3 37

出典:厚生労働省「令和元年医療施設調査」

自治体の医師確保の取り組み

岩手県の人口10万人に対する医師数は年々上昇傾向にあるものの、全国平均の上昇率と比較して少なく、医師確保への取り組みが急務です。地域による偏在もあり、盛岡医療圏以外は、医師少数区域に設定されています。

そこで、岩手県は「新・医師確保対策アクションプラン」として、産科や小児科医師の確保や周産期医療の体制改革、小児医療の体制改革を始めています。

生活環境の魅力

岩手県の魅力といえば、南部富士とも呼ばれる岩手山や奥羽山脈といった雄大な山々、複雑に入り組んだ海岸線が見られるリアス式海岸です。四季がはっきりしているため、桜や紅葉といった四季の移ろいを楽しめます。

県内は県北部、県央部、沿岸部、県南部の4つのエリアに分かれており、それぞれのエリアで気候や見られる自然に違いがあります。

住みやすい街

岩手県で住みやすいと人気の街は、県央部に位置する盛岡市や紫波郡です。盛岡市の「人口と世帯数」によると、令和4年3月1日時点の人口は約28.7万人、世帯数は約13万世帯でした。そのうち、0歳から64歳までの人口は約20万人で、65歳以上の高齢者は約28%を占めます。日本総人口における65歳以上人口と同程度の割合です。

盛岡市は大都市圏とのアクセスも良好です。東北・北海道新幹線や秋田新幹線といった鉄道網が充実しており、東京・盛岡間は意外にも最短2時間10分で行き来できます。空路はいわて花巻空港があり、大阪の伊丹空港まで約1時間20分でアクセスできます。

盛岡市では移住定住の支援もしており、移住コーディネーターによる相談対応や、オンラインでの移住相談会も実施しています。移住支援金制度もあり、世帯で移住した場合は100万円支給されます。

紫波郡は盛岡市の南部に位置し、紫波町と矢巾町の2つを含むエリアで、盛岡市のベッドタウンとして知られています。矢巾町には岩手医科大学があり、町内にはJR矢幅駅が通っています。

交通アクセス

岩手県は、青森県八戸と宮城県仙台を結ぶ東北新幹線が南北に通っています。鉄道はJR各線が走っているものの、盛岡、花巻、釜石、宮古、久慈市以外の移動はしづらいことがデメリットと言えます。日常生活に自家用車は欠かせないでしょう。

観光エリア

岩手県で一度は行ってみたいのが八幡平アスピーテラインです。岩手県八幡平から秋田県へと続く全長約27kmのドライブウェイで、まだ雪の残る4月中旬は道路の両側に「雪の回廊」が見られます。

また、岩手県一関市の厳美渓も人気の観光スポットです。磐井川中流に位置する渓谷で、国の名勝、天然記念物に指定されています。なかでも「かっこうだんご」が名物で、対岸にあるお店へ注文と代金を入れたカゴをロープで渡すと、お店側からカゴに入っただんごとお茶が降りてきます。

子どもの教育体制、医学部への進学状況

厚生労働省が発表する「保育所等関連状況取りまとめのポイント」によると、令和3年4月1日時点の岩手県の待機児童数は12人でした。前年同月の待機児童数は58人だったため、改善傾向にあることが分かります。

岩手県で医学部合格実績がある進学校は、公立の盛岡第一高校や私立の盛岡中央高校です。県内の岩手医科大学だけでなく、川崎医科大学や秋田大学医学部医学科などへの進学実績があります。盛岡第一高校では、岩手メディカルプログラムとして医学部対策講座も実施されています。

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岩手県での転職についてよくある質問

岩手県の医師の平均年収は?

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、岩手県の医師平均年収は1,576.2万円(平均年齢61.8歳、勤続年数9.4年)です。
平均年収は調査対象のサンプル数や年齢、勤務内容等は都道府県によっても異なります。参考までにご覧ください。

転職エージェントを利用するメリットは?

情報収集や非公開求人のご紹介はもちろん、条件交渉や内定後の辞退の連絡など、エージェントが医療機関との間に入って調整いたします。
また、民間医局のエージェントは面接時に同行しますのでご安心ください。

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