青森県の医師転職市場や年収相場は?

公開日:2022/04/04

りんごの生産量日本一の青森県。本州の最北端に位置し、岩手県と秋田県に隣接しています。
冬は豪雪地帯のイメージがありますが、太平洋側は比較的おだやかな気候です。青森市の夏の平均気温は約25℃と涼しく、過ごしやすいでしょう。

この記事では、青森県への移住や転職を考えている医師の皆さまへ、最新の転職情報や転職を成功させるポイントについて紹介します。青森を転職先として候補に入れるなら、ぜひ参考にしてみてください。

青森県のイメージ

目次

青森県の医師転職市場の動向

青森県の総人口は令和3年1月1日時点で約123万人、前年より減少傾向にあります(「青森県の推定人口令和3年」より)。人口の約半数は青森市、八戸市、弘前市に居住しており、医療機関もこの3都市に集中しています。なかでも弘前市は県内唯一の医学部を置く弘前大学があり、医師も多いエリアです。

厚生労働省の「平成30年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、青森県の医療施設に従事する医師数は2,568人、全国37位です。
人口10万人あたりの医師数は203.3人と、全国平均の246.7人を大幅に下回ります。東北6県は医師数の少ない地域ではありますが、青森県も例外ではなく医師不足が深刻です。
事実、国が示す医師偏在指標においても青森県は医師少数県となっています。

青森県は残念ながら平均寿命が短い、短命県としても知られています。「平成27年青森県版生命表の概況」によると男性の平均寿命は78.67歳、女性は85.93歳で男女ともに全国最下位です。飲酒率や喫煙率の高さ、塩分摂取などの生活習慣が短命の原因として問題視されています。

このような状況から、市政では2008年に「青森県がん対策推進計画」を発足し、がんの一次予防対策、がん検診の推進、がん診療所における技術水準の向上などに尽力。更に2013年に「第二期青森県がん対策推進計画」を策定し、がんの早期治療・早期発見のため、地域の病院が総力を尽くして研究や分析に取り組んでいます。

自治体・住民をあげて短命県返上を掲げる青森県には、「病気を治す」だけではなく、多角的な視野を持って医療・健康と向き合える環境があります。お力を貸してくださる先生を熱望しています。

青森県の医師の平均年収

医師の平均年収グラフ(北海道・東北)

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、青森県の医師平均年収は1,489.1万円(平均年齢48.2歳、勤続年数11.4年)です。全国平均の1,440.3万円(平均年齢45.5歳、勤続年数7.1年)を上回っています。

男女別では、男性は1,604.2万円(平均年齢49.8歳、勤続年数11.9年)、女性は971.0万円(平均年齢41.1歳、勤続年数9.3年)と男女間に大きな隔たりがあります。女性医師の平均年収が極端に低く、調査対象となった医師の勤務内容や勤務時間が短いなど、偏りがあるとも考えられます。

実際に民間医局で青森県の常勤求人を検索すると約90件あり、そのうち医師の高額年収といわれる「年収1,800万円」以上を狙える求人は45件該当しました(2022年4月1日時点)。
医師数が少ないエリアのため、比較的年収は相談しやすい土壌があります。

民間医局では年収はもちろん待遇や勤務内容など、医師の皆さまのご希望に沿って、エージェントが医療機関と交渉します。転職をご希望の場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

本記事内の図表は、厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」をもとに作成しています。平均年収は、「きまって支給する現金給与額(時間外、職務手当など各種手当を含む)×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で算出した金額です。講演料や執筆料などの収入は含まれておりません。
調査対象のサンプル数や年齢、勤務内容等は都道府県によっても異なります。参考までにご覧ください。

青森県
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青森県の医療状況

医療機関

厚生労働省の「令和元年医療施設調査」によると、青森県の病院数は94施設で、全国で比較すると石川県と同じ33位。人口10万人に対する病院数は7.5施設で、全国平均6.6施設を上回っています。全国では21番目に多い数字です。

94施設のうち77施設は一般病院、17施設は精神科病院、診療所の総数は877施設です。人口10万人に対する診療所数は70.4施設で、全国平均の81.3施設を下回っています。

二次医療圏域ごとの病院数と診療所数

医療圏 病院数 診療所数
津軽地域 21 221
八戸地域 27 200
青森地域 22 236
西北五地域 8 80
上十三地域 12 96
下北地域 4 44

出典:厚生労働省「令和元年医療施設調査」

自治体の医師確保の取り組み

青森県は、弘前大学医学部附属病院のある弘前市に医師が多く集まっており、東部や西部に医師が少ない傾向にあります。そのためU・Iターンなど医師の確保に力を入れています。

また、青森県で医師として働きたい方が登録する、地域医療センター登録医師制度があることも特徴です。求職相談を専任医師が行い、医療機関や市町村、大学と調整して長期勤務プログラムを提示します。将来のビジョンを明確にして勤務できます。

生活環境の魅力

青森県は本州の最北部に位置しており、中央部に奥羽山脈がそびえています。この山脈のせいで、西側は冷たくて湿った風が吹く日本海の気候、東側は乾いた風が吹く太平洋の気候に二分されています。

夏の日本海側はフェーン現象の影響で気温が高くなり、太平洋側は低温となることが多いです。冬は日本海を越えてくる湿った空気により、日本海側を中心として大雪になることが多いです。

青森県の名産と言えばりんごですが、大間のマグロに代表される海産物や農作物も豊富です。せんべい汁などの郷土料理も堪能できます。

住みやすい街

青森県内で住みやすさで人気の街は、弘前市や青森市、上北郡です。
県庁所在地である青森市には、東北・北海道新幹線の停車駅の新青森駅があります。北海道旭川市や東京方面にもアクセスしやすい地域です。
弘前市は青森県西部に位置し、かつては弘前城で栄えた城下町として有名です。
上北郡は青森県北部に位置する地域で、自然豊かなことが特徴です。三沢空港からは車で約25分、青森空港からは有料道路を使って約1時間10分でアクセスできます。

交通アクセス

青森県の鉄道としてJR奥羽本線と大湊線、五能線、津軽線、八戸線が走っています。また関東方面には東北新幹線、北海道方面には北海道新幹線が走っており、鉄道での移動もしやすいことが魅力です。
生活には車が必需品で、乗用車は全市合計で約32万台(国土交通省・東北運輸局調べ、2017年3月時点)におよびます。

青森県には空路もあります。青森空港から羽田空港までは約1時間20分、新千歳空港までは約50分です。

観光エリア

自然豊かな青森県には、世界自然遺産にも登録された白神山地やコバルトブルーの美しい十二湖をはじめ、さまざまな観光スポットが存在します。

桜の名所として名高い弘前公園は敷地内に弘前城があり、桜の景観だけでなく歴史の重要拠点として、青森有数の観光スポットとなっています。

また、夏に開催されるねぶた祭は全国から観光客が訪れる一大イベントです。

秋には八甲田山や奥入瀬渓流で紅葉のグラデーションの中を歩くことができ、冬にはスキーやスノーボードを楽しむことができます。
1年を通して遊びや観光を楽しめるので、住んでいる方だけでなく、他県からも観光客が訪れる人気のエリアとなっています。

子どもの教育体制、医学部への進学状況

青森県の待機児童数は、令和3年4月1日時点で0人でした。前年同月も0人で、今後も保育所の定員を児童数が大きく上回ることは考えにくいでしょう。青森県では、子育てへの支援として「のびのびあおもり子育てプラン」を計画しています。

公立高校の進学率が高い青森県では、青森高校や八戸高校、弘前高校が有名です。高校は全県一学区制で、学区を気にせず自由に高校を選べます。

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青森県での転職についてよくある質問

青森県の医師の平均年収は?

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、青森県の医師平均年収は1,489.1万円(平均年齢48.2歳、勤続年数11.4年)です。
平均年収は調査対象のサンプル数や年齢、勤務内容等は都道府県によっても異なります。参考までにご覧ください。

転職エージェントを利用するメリットは?

情報収集や非公開求人のご紹介はもちろん、条件交渉や内定後の辞退の連絡など、エージェントが医療機関との間に入って調整いたします。
また、民間医局のエージェントは面接時に同行しますのでご安心ください。

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